令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.33は、鉄道の営業線近接工事における工事保安体制に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も適当でないものを1つ選びます。
この問題は、列車を走らせたまま線路のそばで工事を行うときに、誰をどう配置して安全を守るか(軌道作業責任者・列車見張員・中継見張員・工事管理者・停電責任者)の基本を問うものです。それぞれの要員が「いつ」「どの単位で」必要になるかを正しく覚えているかが分かれ目になります。
引っかけの核心は1点、停電責任者を置く条件です。停電責任者はどの工事にも必ず必要な要員ではなく、配置するのはき電停止(架線の送電を止める)工事を行う場合です。「き電停止工事を行わなくても配置しなければならない」とあれば、不要な配置を義務づけており誤りになります。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢4(最も適当でない記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ○(正しい) | 軌道作業責任者は、作業集団ごとに専任の者を常時配置する |
| 2 | ○(正しい) | 列車見張員は、見通し距離を確保できない場合は中継見張員を配置する |
| 3 | ○(正しい) | 工事管理者は、工事現場ごとに専任の者を常時配置する |
| 4 | ×(誤り) | 停電責任者を置くのはき電停止工事を行う場合。き電停止を伴わない工事では配置は不要 |
選択肢4が、き電停止工事を行わない場合でも停電責任者を「配置しなければならない」とした点で誤りで、停電責任者の配置が必要になるのはき電停止工事を行う場合です。
停電責任者は、架線への送電(き電)を止めて行うき電停止工事のときに、停電の手続きや停電区間の管理を担う要員です。停電作業を確実に止め、復電(送電再開)まで安全を確保する役割を持ちます。
営業線近接工事のすべてでき電停止を行うわけではありません。架線に近づかない工事や、送電を止めずに進める工事では、そもそも停電の手続き自体が発生しません。き電停止工事を行わない工事では、停電責任者を配置する必要はないため、「配置しなければならない」と義務づけた選択肢4が最も適当でない記述になります。
軌道作業責任者(作業集団ごとに専任で常時配置)・工事管理者(工事現場ごとに専任で常時配置)・列車見張員(見通し距離が確保できなければ中継見張員を追加)は、営業線近接工事で広く求められる要員です。これに対し停電責任者はき電停止を伴うかどうかという条件で要否が変わる点が、他の3要員との違いです。
問題:鉄道の営業線近接工事では、き電停止工事を行わない場合でも、停電責任者を配置しなければならない。
〇か×か。
答え:×
停電責任者を配置するのは、き電停止(送電を止める)工事を行う場合です。き電停止を伴わない工事では配置の必要はありません。
問題:列車見張員を配置しても見通し距離が確保できない場合は、中継見張員を配置する。
〇か×か。
答え:〇
列車の接近を確実に伝えられるよう、見通し距離が確保できないときは中継見張員を置いて見張りをつなぎます。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。配置条件は標準的な内容で、最新の基準・各鉄道事業者の保安基準で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月