編集部
硬質塩化ビニル管は、高耐荷力管?低耐荷力管?答えは低耐荷力管です。軽くて耐荷力が小さいので、高耐荷力管と書くのが引っかけです。1級で繰り返し問われる工法なので、年度別の問われ方を見ておきましょう。
この記事の要点
推進工法は、立坑から先導体を先頭に管を地中へ圧入する非開削工法です。
道路を掘り返さずに管きょを布設できます。推進管の種類と、過去問での問われ方を年度別に押さえます。
地面を掘り返さずに地中へ管を通す工法を推進工法といいます。しくみと推進管の種類が、試験でよく問われます。
推進工法は、立坑から先導体を先頭にして管を地中へ圧入する非開削工法で、道路を掘り返さずに管きょを布設できます。
小口径管推進工法は、推進管または誘導管の先端に小口径管先導体を接続し、立坑などから遠隔操作で掘削・排土あるいは圧入しながら、管を1スパンずつ布設する工法です。地表を掘り返さない非開削工法のため、下水道管きょを道路の下に通すときなどに用います。施工方式には、圧入方式・オーガ方式・泥水方式・ボーリング方式などがあり、地盤に応じて使い分けます。
推進管理測量に用いるレーザトランシット方式の測量可能距離は、一般に150?200 m程度です。長距離の測量になると、先導体内の装置などの熱でレーザ光が屈折し、測量できなくなる場合があります。施工中に推進管が破損し、破損の程度が小さく引抜きが可能な場合は、地盤改良などを併用して先導体を引き抜き、再び掘進します。
推進管には、管自体が外圧や推進力に耐える高耐荷力管(鉄筋コンクリート管など)と、管の耐荷力が小さい低耐荷力管があります。硬質塩化ビニル管は、軽量で耐荷力が小さいため低耐荷力管に分類され、軽いぶん浮力の影響を受けやすく、滞水地盤では推進完了後に布設管が浮き上がることがあります。
混同しやすい用語
開削工法 と 推進工法
どちらも管を地中に布設しますが、地表を掘るかどうかが違います。開削工法は、地表から溝を掘って管を据え付け、埋め戻します。推進工法は、立坑だけを設けて、地表を掘り返さずに地中へ管を押し進めます(非開削)。地表を掘るのが開削、掘らないのが推進、と見分けられます。
推進工法(小口径管推進工法)は、1級でほぼ毎年、第一次検定のNo.48前後で問われています。引っかけは、推進管の種類と方式ごとの施工管理です。
| 年度・級・No. | 問われ方/引っかけ |
|---|---|
| 平成27年度 1級 No.48 | 滑材注入・推進中の排土量・初期掘進・方向制御などの施工管理が問われた |
| 平成25年度 1級 No.48 | 推進管の種類。硬質塩化ビニル管を「高耐荷力管きょ」と分類するのは誤り(低耐荷力管。軽く、滞水地盤では浮き上がりやすい)←核心 |
| 平成24年度 1級 No.48 | 泥水方式で「送泥水の粘性を低くする」のは誤り(切羽の安定のため粘性は高くする) |
| 平成22年度 1級 No.48 | 推進方式(鋼製さや管方式・泥土圧方式・オーガ方式)の特徴・区分が問われた |
核心は推進管の種類です。硬質塩化ビニル管を使った管きょを「高耐荷力管きょ」と分類する記述は誤りです。硬質塩化ビニル管は耐荷力が小さく低耐荷力管に分類され、軽いぶん浮力の影響を受けやすく、滞水地盤では推進完了後に浮き上がることがあります。
方式では、泥水方式は切羽の安定のため送泥水の粘性を高くします。「粘性を低くする」とする記述は誤りです。
問題:推進工法は、立坑から先導体を先頭にして管を地中へ圧入する非開削工法である。
〇か×か。
答え:〇
推進工法は地表を掘り返さず、立坑から管を圧入して布設する非開削工法です。
問題:硬質塩化ビニル管を使った管きょは、高耐荷力管きょに分類される。
〇か×か。
答え:×
硬質塩化ビニル管は耐荷力が小さく、低耐荷力管に分類されます。軽いため浮力の影響も受けやすくなります(平成25年度 1級 No.48)。
問題:泥水方式では、切羽の安定をはかるために送泥水の粘性を低くする。
〇か×か。
答え:×
切羽の安定のためには、送泥水の粘性を高くします。低くするのは逆です(平成24年度 1級 No.48)。
推進工法は、立坑から先導体を先頭に管を地中へ圧入する非開削工法で、道路を掘り返さずに管きょを布設できます。
硬質塩化ビニル管は低耐荷力管、泥水方式の送泥水は粘性を高くするのが要点です。
推進管の種類と方式の施工管理の取り違えが、1級の過去問でよく問われます。
参考資料
※ 工法・推進管は標準的な内容です。基準の改定や現場条件で変わるため、最新の資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月