編集部
コンクリート舗装の目地に出てくるダウエルバーとタイバー、どっちがどっちか混ざりませんか?「横目地か、縦目地か」で分けると、役割までセットで覚えられます。
この記事の要点
コンクリート舗装は、コンクリートの版でできた舗装で、版にはいくつかの種類があります。版には、ひび割れを防ぐための目地(つなぎ目)を設けます。
目地には、横目地に使うダウエルバーと、縦目地に使うタイバーがあり、役割が違います。種類と目地を押さえ、過去問での問われ方まで確認します。
コンクリート舗装は、アスファルト舗装とちがい、固いコンクリートの版で交通荷重を支えます。版が温度で伸び縮みするため、目地が重要になります。
コンクリート舗装は、コンクリートの版でできた舗装で、版の伸縮やひび割れに対応するため目地を設けます。
目地をまたいで鉄の棒(バー)を入れ、版どうしの段差やずれを防ぎます。横目地に入れるのがダウエルバー、縦目地に入れるのがタイバーです。
コンクリートの版は、目地や鉄筋の入れ方でいくつかの種類に分かれます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 普通コンクリート版 | あらかじめ目地を設け、ひび割れを目地に誘導する(最も一般的) |
| 連続鉄筋コンクリート版 | 横目地を省き、横ひび割れを縦方向の鉄筋で分散させる |
| 転圧コンクリート版 | かたいコンクリートをローラで締め固める |
| プレキャストコンクリート版 | 工場で作った版を現場で並べ、必要に応じてバーで結合する |
版の伸縮やひび割れに対応するため、版には目地を設けます。目地は向きで2つに分かれ、入れるバーが違います。
横目地は、道路を横切る向きの目地です。版の伸縮を受け持ち、ここにダウエルバー(丸鋼)を版をまたいで入れます。ダウエルバーは、目地をまたいで交通荷重を伝える役割をもち、版が伸び縮みできるよう片側にすべる処理(滑動剤)をしてあります。
縦目地は、道路に沿った向きの目地です。ここにタイバー(異形棒鋼)を入れ、隣り合う版どうしを結びます。タイバーは、目地が開いたり段差(くい違い)ができたりするのを防ぐ役割をもちます。
| 項目 | ダウエルバー | タイバー |
|---|---|---|
| 使う目地 | 横目地 | 縦目地 |
| おもな役割 | 荷重を伝える・版の伸縮を許す | 版どうしを結ぶ・開きやくい違いを防ぐ |
| 棒の種類 | 丸鋼(片側にすべる処理) | 異形棒鋼 |
混同しやすい用語
普通コンクリート版 と 連続鉄筋コンクリート版
どちらもコンクリートの版ですが、目地の扱いが逆です。普通コンクリート版は、あらかじめ目地を設けてひび割れを目地に誘導します。連続鉄筋コンクリート版は、横目地を省いて、出てくる横ひび割れを縦方向の鉄筋で細かく分散させます。目地で受けるか、鉄筋で分散させるかで分かれます。
コンクリート舗装は、版の種類と目地・バーの組み合わせで問われます。問われ方は3つの型に分かれます。
①コンクリート舗装は剛性舗装か、たわみ性舗装かの取り違え、②横目地のダウエルバーと縦目地のタイバーの取り違え、③版の種類ごとの特徴のすり替えです。
ダウエルバーは横目地、タイバーは縦目地です。使う目地を逆にした記述が誤りになります。横目地は荷重を伝えるダウエルバー、縦目地は版どうしをつなぐタイバー、とセットで覚えます。
| 年度・級 | No. | 問われ方・引っかけ |
|---|---|---|
| 平成22年度・1級 | No.32 | 普通コンクリート舗装の目地。横収縮目地のカッタ目地は早期に切削、縦目地に差し筋を入れる、などの施工が問われた |
| 平成25年度・2級後期 | No.22 | コンクリート版の種類と特徴。転圧コンクリート版を「目地を設けてダウエルバー・タイバーを使用する」とする誤り(それは普通コンクリート版の特徴) |
このほか、コンクリート舗装を「たわみ性舗装とも呼ばれる」とする誤りも複数年で問われます。たわんで支えるのはアスファルト舗装で、コンクリート舗装は剛性舗装です。
覚えるのは、コンクリート舗装=剛性舗装であること、そしてダウエルバー(横目地)とタイバー(縦目地)を逆にしないことです。
問題:ダウエルバーは横目地に用い、目地をまたいで交通荷重を伝える役割をもつ。
〇か×か。
答え:〇
ダウエルバーは横目地に使う丸鋼で、荷重を伝えつつ版の伸縮を許すよう片側にすべる処理をしています。
問題:タイバーは横目地に用い、版の伸縮を妨げないようにする。
〇か×か。
答え:×
タイバーは縦目地に用い、隣り合う版どうしを結んで開きやくい違いを防ぎます。横目地に使うのはダウエルバーです。
問題:連続鉄筋コンクリート版は、横目地を省き、横ひび割れを縦方向の鉄筋で分散させる。
〇か×か。
答え:〇
連続鉄筋コンクリート版は横目地を設けず、発生する横ひび割れを縦方向の鉄筋で細かく分散させます。平成25年度(2級後期)No.22では、版の種類と特徴が出題され、転圧コンクリート版に目地・ダウエルバー・タイバーを使うとする誤りが問われました。
コンクリート舗装は、版の種類と目地で押さえます。
ダウエルバーは横目地で荷重を伝え、タイバーは縦目地で版をつなぐのが基本です。
固いコンクリート版で支えるコンクリート舗装に対し、たわんで支えるのがアスファルト混合物を使うアスファルト舗装です。
参考資料
※ 種類・目地・バーの区分は標準的な考え方です。基準の改定や現場条件で変わるため、最新の資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月