令和7年度 2級土木施工管理技術検定 第一次検定(前期)No.31は、グラブ浚渫の施工に関する問題です。この問題では、4つの記述のうち、最も適当なものを1つ選びます。
この問題は、グラブ浚渫船の特徴と、浚渫工事での出来形確認測量・余掘りの考え方を問うものです。グラブ浚渫船はバケットで土砂を掴み取る方式のため、土砂を吸い込むポンプ浚渫船に比べて掘削後の底面に凹凸が残りやすく、平坦に仕上げるのが難しいという特徴があり、これを述べた記述が唯一適当な肢になります。
引っかけの核心は、誤りの3肢がグラブ浚渫船の適用場所・出来形確認測量・余掘りを、それぞれ実際とは逆に書いている点です。「狭い場所で使えない」「在場中は測量できない」「余掘りはしてはならない」という否定形が、いずれも事実と反対になっています。
※ 問題文そのものは、全国建設研修センターが公開している公式サイトで確認できます。
正解:選択肢2(最も適当な記述)
| 選択肢 | 正誤 | 解説 |
|---|---|---|
| 1 | ×(誤り) | グラブ浚渫船は小回りが利き、構造物前面や狭い場所の浚渫にも使用できる。「使用できない」が誤り |
| 2 | ○(正しい) | グラブ浚渫船は土砂を掴み取る方式のため、吸込み式のポンプ浚渫船に比べ底面を平坦に仕上げるのが難しい |
| 3 | ×(誤り) | 出来形確認測量は音響測深機などで行い、浚渫船が在場している間にも実施できる。「行ってはならない」が誤り |
| 4 | ×(誤り) | 余掘りは計画した断面(面積・深さ)を確実に確保するために行うもの。「行ってはならない」が誤り |
選択肢1・3・4は、グラブ浚渫船の使い方や浚渫の出来形管理を実際とは逆の否定形で書いた記述で誤りです。土砂を掴み取る方式ゆえ底面の平坦仕上げが難しいとした選択肢2だけが適当です。
グラブ浚渫船は、開閉するグラブバケットで海底の土砂を掴み、土運船に積み込む方式の浚渫船です。バケット1掴みごとの不連続な掘削になるため、掘り跡が階段状・波状になりやすく、底面の高さをそろえて平坦に仕上げるのが難しいという特徴があります。
これに対しポンプ浚渫船は、カッターで土砂をほぐしながら連続して吸い込む方式のため、掘削面が均一になりやすく、グラブ浚渫船よりも平坦に仕上げやすくなります。したがって「ポンプ浚渫船に比べて底面を平坦に仕上げるのが難しい」とした選択肢2は、両船の方式の違いを正しくとらえた適当な記述です。
一方で、グラブ浚渫船は適用範囲が広く中小規模の浚渫に向き、硬い土質から軟らかい土質まで対応できます。底面の平坦仕上げが難しい分は、後述の余掘りや出来形確認測量で精度を管理します。
問題:グラブ浚渫船は、ポンプ浚渫船に比べて、浚渫後の底面を平坦に仕上げるのが難しい。
〇か×か。
答え:〇
グラブ浚渫船はバケットで土砂を掴み取る不連続な掘削のため、掘り跡に凹凸が残りやすく、連続して吸い込むポンプ浚渫船より底面を平坦に仕上げにくくなります。
問題:浚渫の余掘りは、計画した面積・深さを正確に保つため、行ってはならない。
〇か×か。
答え:×
余掘りは、水中の見えない作業で掘り残しを防ぎ、計画した断面(面積・深さ)を確実に確保するために行います。「行ってはならない」は目的と手段が逆です。
出典・参考資料
※ 問題文は転載していません。数値・手順は標準的な内容で、最新の基準・仕様書で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月