編集部
どんな作業に作業主任者が要るか、線引きできますか?足場や掘削、支保工など危険な作業が対象です。くい打ち作業は対象外、という引っかけがよく出ます。
この記事の要点
作業主任者は、政令で定める危険な作業について、免許または技能講習修了者から選任します。
足場・地山の掘削・支保工などが対象です。過去問での問われ方も押さえます。
作業主任者は、危険な作業で労働災害を防ぐために置く責任者です。どの作業で選任が必要か、職務は何かを押さえます。
作業主任者は、政令で定める危険な作業について、免許または技能講習修了者から選任し、作業方法や労働者の配置などを決めます。
作業主任者は、政令で定められた危険・有害な作業について、免許を受けた者または技能講習を修了した者から選任します。おもな職務は次のとおりです。
現場全体の安全衛生管理体制とは別に、危険な作業ごとに作業主任者を置きます。
選任が必要なおもな作業と、その目安は次のとおりです。
| 作業 | 選任の目安 |
|---|---|
| 地山の掘削 | 掘削面の高さ2m以上 |
| 土止め支保工の切りばり・腹起こしの取付け等 | 必要 |
| 型枠支保工の組立て等 | 必要 |
| 足場の組立て・解体等 | 高さ5m以上 |
| コンクリート造の工作物の解体等 | 高さ5m以上 |
一方、既製コンクリート杭のくい打ち作業は、作業主任者の選任を必要としません。「危険そうだから必要」と思い込まず、対象に挙げられているかで判断します。
混同しやすい用語
作業主任者 と 主任技術者
名前が似ていますが、根拠の法律も役割も違います。作業主任者は、労働安全衛生法に基づき、足場や掘削などの危険な作業ごとに置く、現場の安全を担う責任者です(免許・技能講習)。主任技術者は、建設業法に基づき、工事現場の技術上の管理をつかさどる技術者です。危険作業の安全を見るのが作業主任者、工事の技術を管理するのが主任技術者、と整理できます。
作業主任者は、選任が必要かどうかが正誤判定で問われます。引っかけは、対象外の作業を「必要」と思わせる型と、高さ・深さの境界の数値を変える型です。
| 出題年度・級(問番) | 問われ方(引っかけの核心) |
|---|---|
| 平成25年度 1級(No.52) | 選任を必要としない作業を選ぶ。長さ18mの既製コンクリート杭のくい打ち作業は選任不要。足場の組立て等・土止め支保工・地山の掘削は選任が必要。 |
| 頻出論点(数値要件) | 地山の掘削=掘削面の高さ2m以上、足場の組立て等=つり足場・張出し足場・高さ5m以上、コンクリート造工作物の解体等=高さ5m以上。境界の数値を変える肢に注意。 |
| 頻出論点(要件なしで必要) | 土止め支保工の切りばり・腹起こしの取付け等、型枠支保工の組立て等は、高さ・深さの要件なしで選任が必要。 |
| 頻出論点(混同) | 作業主任者(労働安全衛生法・危険作業の安全)と主任技術者(建設業法・工事の技術管理)を取り違えない。 |
既製コンクリート杭のくい打ち作業に「作業主任者の選任が必要」とする記述は誤りです。くい打ち作業は政令の対象に挙げられておらず選任不要で、足場(高さ5m以上)・地山の掘削(掘削面2m以上)・土止め支保工などが選任の対象です。危険そうかどうかでなく、対象に挙げられているかで判断します。
問題:地山の掘削で掘削面の高さが2m以上になる作業は、作業主任者の選任が必要である。
〇か×か。
答え:〇
地山の掘削(掘削面の高さ2m以上)は選任が必要です。足場の組立て等は高さ5m以上で必要です。
問題:既製コンクリート杭のくい打ち作業は、作業主任者の選任が必要である。(平成25年度 1級 No.52)
〇か×か。
答え:×
くい打ち作業は作業主任者の選任を必要としません。足場・地山の掘削・支保工などが対象です。「危険そうだから必要」と思い込ませる引っかけです。
問題:作業主任者は、作業方法や労働者の配置を決め、器具・工具の点検や保護帽の使用状況の監視を行う。
〇か×か。
答え:〇
作業主任者は、作業方法・配置の決定、点検、保護帽や安全帯の使用状況の監視などを行います。
作業主任者は、危険な作業ごとに置く、現場の安全の責任者です。
足場(高さ5m以上)・地山の掘削(掘削面2m以上)・支保工などが対象で、くい打ち作業は対象外です。
選任が必要かどうかの線引きが、過去問でよく問われます。
参考資料
※ 対象作業・基準は標準的な内容です。法令の改正があり得るため、最新の条文・資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月