編集部
重力式とアーチ、何で水圧を支えるか説明できますか?重力式は自分の重さ、アーチは両岸の岩盤で支えます。支え方で種類が分かれます。
この記事の要点
ダムは、コンクリートダム(重力式・アーチ式)とフィルダムに大きく分かれます。
支え方や基礎の条件が種類で異なります。過去問での問われ方も押さえます。
ダムは、水をためる大きな構造物です。水圧をどう支えるかで種類が分かれ、施工の方法も変わります。
ダムは、コンクリートダム(重力式・アーチ式)とフィルダムに分かれ、水圧の支え方や基礎の条件が異なります。
材料と形によって、大きく次のように分かれます。
重力式コンクリートダムは、コンクリートの自重(重さ)で水圧に抵抗するダムです。最も多く用いられ、基礎の岩盤がしっかりしていれば建設できます。
アーチダムは、アーチの作用で水圧を両岸の岩盤に伝えて支えるダムです。コンクリートの量を少なくできますが、両岸や基礎の岩盤が堅固であることが必要です。
フィルダムは、岩石や土砂を盛り立ててつくるダムです(ロックフィルダムなど)。基礎地盤が比較的弱い場所でも建設できます。
コンクリートダムの施工では、次の点が重要です。工事中の川の流れは、転流工(仮排水路トンネルなど)で一時的に迂回させます。基礎地盤は、グラウチングで遮水性を改良したり弱い部分を補強したりします。水平打継目に出るレイタンスは、硬化する前にグリーンカットなどで取り除いてから、次のコンクリートを打ちます。
合理化施工のRCD工法では、超硬練りのコンクリートをブルドーザで敷き均し、振動ローラで締め固めます。これは砂防えん堤などと同じ、重力式コンクリートの考え方を活かした工法です。
混同しやすい用語
重力式ダム と アーチダム
どちらもコンクリートダムですが、水圧の支え方が違います。重力式ダムは、コンクリートの自重で水圧に抵抗します。アーチダムは、アーチの形の作用で水圧を両岸の岩盤に伝えて支えます。そのため、アーチダムは両岸や基礎の岩盤が堅固であることが必要です。自重で支えるのが重力式、両岸で支えるのがアーチ、と整理できます。
問題:アーチダムは、アーチの作用で水圧を両岸の岩盤に伝えて支えるため、両岸や基礎の岩盤が堅固であることが必要である。
〇か×か。
答え:〇
アーチダムは両岸の岩盤で支えるため、堅固な岩盤が必要です。重力式は自重で支えます。
問題:フィルダムは、岩石や土砂を盛り立ててつくり、基礎地盤が比較的弱い場所でも建設できる。
〇か×か。
答え:〇
フィルダムは岩石・土砂を盛り立てるダムで、基礎地盤が比較的弱くても建設できます。
問題:水平打継目のレイタンスは、完全に硬化した後に除去する。
〇か×か。
答え:×
レイタンスは硬化する前に、グリーンカットなどで除去してから次のコンクリートを打ちます。
ダムは、コンクリートダム(重力式・アーチ式)とフィルダムに分かれます。
重力式は自重、アーチは両岸の岩盤で水圧を支え、フィルダムは岩石・土砂を盛り立てるのが要点です。
コンクリートダムのレイタンス除去や施工手順が、過去問でよく問われます。
参考資料
※ 種類・施工は標準的な内容です。基準の改定や現場条件で変わるため、最新の資料で確認してください。
※ この記事の確認日:2026年6月
試験での問われ方
コンクリートダムは、施工の手順が正誤判定で問われます。
平成26年度(No.23)では、転流工・レイタンスの除去・グラウチング・基礎掘削が出題されました。
水平打継目のレイタンスを「完全に硬化した後に除去する」とする記述は誤りです。レイタンスは、硬化する前に(グリーンカットなどで)取り除いてから、次のコンクリートを打ちます。